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「リサーチコンテンツ」や「アンケートコンテンツ」と呼ばれている、調査データを使ったwebコンテンツ。弊社はこれまでに1万件以上のアンケート調査を行ってきましたが、そもそもコンテンツマーケティングという言葉が話題になる随分前から、調査結果はコンテンツ作りの材料として定着していました。なぜ今、ネットリサーチを活用したwebコンテンツが増えているのでしょうか?

コンテンツマーケティングにおけるリサーチコンテンツのメリット

コンテンツにリサーチを活用するメリットは明白です。ポイントを整理してみると大きく分けて3つあります。

1.定量データには説得力がある
  →ユーザーの疑問や課題解決に最適

2.リアルな声は共感を呼びやすい
  →メディアに取り上げられやすい、ソーシャルシグナルを得やすい

3.独自の調査結果なのでオリジナル性を持たせやすい
  →競合他社と違う切り口のコンテンツを発信できる

ただし、ターゲットが求めている情報と、企業が発信したい情報が、ぴったりと合った調査結果が無ければ、そもそもコンテンツが作れないところが大きな難点です。これを意図的に作るのは、非常に難しいことです。

「読者のために」より「商品を売り込みたい」が上回ると普通の広告になってしまいますし、企業の独自調査として発表するわけですから、下手な調査をすれば批判されて逆効果になりかねません。アンケート調査は、やってみないとどんな調査結果が出るか分からないため、良いコンテンツになるかは調査設計にかかっているのです。

リサーチコンテンツの利用シーンとKPI

それでは、企業がどのようにリサーチをコンテンツに活用しているか、詳しく見てみましょう。
ターゲットの育成フェーズで分類してみると、分かりやすいです。

1.サービス認知拡大
lifenet面白い/意外な/役に立つ調査結果を発信し、様々な媒体を通して拡散を狙うパターン。

例えばリサーチコンテンツのお手本としてよく取り上げられている、ライフネット生命の例。
ターゲット層の興味をひく「ドラゴンボール」と「生命保険」を絡めたユニークな調査を行う事で情報を拡散させ、サービス名を露出させることに成功しています。

KPI:メディア掲載数、(取り上げメディアの)SNSシグナル、自社サイト新規訪問者数


2.課題の発見、商品認知
sirabeeまずは気になるワードで注目を得て→客観的なデータを用いて課題を発見してもらい→そのうえで商品を紹介(商品ページにリンク)する、というパターン。

商品に興味を持ってもらえるきっかけを作ることができ、オウンドメディアで配信する記事にも向いています。

KPI:商品ページへの遷移


3.不安解消
naganuma実際に着付教室に通った経験者200名に聞いた意見が組み込まれたパターン。

「着付教室」のキーワードで検索すると、着物を買わされる、勧誘されるなど、マイナスイメージを受ける情報が検索結果に多く表示されてしまう中、不安解消と最後の一押しに効果的です。

宣伝色が薄く「読み物」としても楽しい点が、通常のランディングページと異なるところです。

KPI:非直帰者のページ滞在時間、非直帰者の読了率、非直帰者のサイト内回遊率、非直帰者の購入/問い合わせ数


4.比較検討
au商品やサービスの特徴と実際の利用者の声を組み合わせて掲載しているパターン。

一方的に「ここが凄い」「ここが魅力」と伝えるより、「利用者が求めるものに合わせた商品・サービスがあります」というアプローチの方が商品やサービスの魅力を自然な流れで伝えやすいメリットがあります。

こちらの例も宣伝色が薄く「読み物」としても楽しい事が、通常のランディングページと異なるところです。

KPI:「不安解消」と同じ

まとめ

「リサーチコンテンツ」は、発信者側の商品を売り込みたい欲が出てしまうと、途端に内容が広告に見え、コンテンツとしての魅力が減ってしまう事があります。ターゲットの育成フェーズに合わせて、コンテンツ毎に適切なKPIを設定することが、内容がブレずターゲットが求めているコンテンツを作るコツではないでしょうか。

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ヤマト
アメリカ留学時にメディア・アーツ学科を専攻、Webデザインの基礎を学ぶ。帰国後、外国人の顧客を多く持つ不動産会社にて、日本文化を紹介するイベント企画や広報業務に携わり、海外向けには日本の魅力を、国内向けには国際交流の素晴らしさを伝えることに奔走する。その後転職したWebマーケティング会社でコンテンツマーケティングに出会い、現在、エコンテでリサーチコンテンツのディレクション業務に携わる。 リサーチを活用したコンテンツの制作ディレクションを担当しています。リサーチデータをいろいろな角度から見ていると、ストーリーが浮かび上がってきてとても面白いです。リサーチの強みを生かし、ためになるし面白い!といわれる「オンリーワン」コンテンツを提供できるよう日々励んでいます。
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