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「営業資料はあるものの、素人感が強く垢抜けない」「伝えたいことが多すぎて情報がうまくまとめられない」「営業によって使う資料がバラバラで営業の質にばらつきが出てしまう」など営業資料に関する悩みはさまざまです。一方で対面での営業スキルが非常に高い場合、「営業資料などなくても商談できる」と考える人もいるようです。

しかし、営業資料の良し悪しは顧客の理解度、購買意欲に大きく影響します。

そこで、本記事では150冊以上の資料制作実績のあるエコンテプロデューサーが営業資料を制作する際のポイントとノウハウを余すところなく解説します。

営業資料の目的と種類

営業資料は、自社の商品やサービスの内容を顧客に伝えるためのツールで、簡単なサービス紹介資料から製品カタログのようなものまで、さまざまな種類があります。

ここでは、目的に応じた営業資料をいくつか取りあげてみます。

種類
種類目的
商品・サービス紹介資料特定の商品やサービスの特徴やメリットを説明する資料です。
初回の顧客訪問時に持参したり、Webサイトに設置したりします。
自社商品・サービスを理解してもらうための基本となる資料です。
商品・製品カタログ自社が取り扱う複数の商品を網羅し、総合的に紹介するための資料です。
各商品の基本情報(名称、スペック、機能、価格など)を網羅的に掲載します。
機能・スペック紹介資料商品やサービスの具体的な機能や特性を説明し、独自性や優位性を強調するための資料です。
商品カタログとは違い、より具体的な検討の材料となる資料です。
導入・設定マニュアル商品やサービスの使用方法を説明する資料です。
自社の商品やサービスを導入した顧客が安心して使用できる、また継続利用につながるサポートをします。
導入事例・ケーススタディ自社の商品やサービスの実際の導入事例によって具体的な効果をアピールします。
これにより顧客に安心感を与え、より説得力のある説明をすることが可能です。
提案・プレゼン資料営業資料のターゲットが見込み客など広範囲なのに対し、提案・ブレゼン資料はその場にいる特定の相手をターゲットにしています。
顧客の個別の課題や目的に対しての解決先や施策を具体的に提案し、クロージングに繋げるための資料です。

営業資料の重要性

目的に合った営業資料の作成が重要である理由は、主に以下の5つです。

理解促進につながる

口頭では伝わりにくい内容を図やデータなどで視覚的に顧客に示すことで、説明だけでは不十分な部分を補完することができます。

その結果商品やサービスに対する顧客の理解促進につながります。

信頼性につながる

営業資料では、自社の商品やサービス導入による売上率アップ、市場拡大、コスト削減や業務効率化などの具体的な効果、導入実績などを訴求するため、顧客からの信頼を得ることにつながります。

また、キレイに整えられた営業資料は、企業やサービスに対する信頼性をより高めることができます。

営業レベルの底上げにつながる

営業担当のスキルにバラつきがあったり、担当営業が変更になったりしても、質の高い営業資料があることで商品やサービスの特徴などを一貫して顧客に提案することができます。

提案内容の標準化、営業レベルの底上げを図ることが可能です。

社内に共有してもらえる

実際に商品やサービスの購入が決定されるまでには、顧客社内で多くの人が関わり、比較・検討が行われます。

顧客が社内調整や決済権者に共有する際には営業資料をベースに比較検討されることが多いため、社内稟議に活用される役割も持っています。

オンライン商談が進めやすくなる

働き方改革やリモートワークの普及などからオンライン商談の機会が増えています。

相手の表情や反応を伺いながら会話中心で進める対面営業に対し、投影した資料の画面を見ながら商談を進めることが多いのがオンライン商談の特徴です。

相手がミュートや画面オフになっていると、反応がわかりづらくて苦労したことが多い方もいるのではないでしょうか。

その時にポイントとなるのが、見て分かりやすい営業資料(スライド)です。

オンライン商談での営業資料は、じっくり読むのではなく、見て分かりやすい資料かどうかが重要です。必要な情報がまとまっている営業資料をリアルタイムで共有できれば、より具体的なイメージを掴んでもらうことができ、商談が進めやすくなります。

営業資料の作り方の手順

では営業資料作成の手順について解説していきましょう。

営業資料を作るときは、目的やターゲットを明確にしたうえで制作を進めていくと、手戻りが少なくスムーズに進行できます。

目的、ターゲット、使用シーンを明確にする

目的

営業資料の最終的なゴールは自社の商品やサービスの購入につなげることですが、前段階として新規顧客獲得、既存顧客への情報提供、自社製品イメージ向上、成約率アップなど、企業によってさまざまな目的があります。

目的を明確にすることで、パンフレットの内容やデザインの方向性が決まります

新規顧客獲得 販売促進 情報提供による顧客との関係強化 自社製品のブランディング

ターゲット

ターゲットとなる顧客への理解は、営業資料を作るうえで非常に重要です。どのような人に対して営業資料を展開するのかを明確にします。

そのうえでターゲットの具体的な悩みまで想像できるかがポイントです。

例えば、「SaaSツール導入の推進などDX推進担当者」がターゲットだったとしましょう。

DX推進担当者の悩みは「経営層がその重要性を理解してくれない」かもしれませんし、「現場スタッフの反対やギャップ調整が難しい」かもしれません。

顧客のニーズや課題を把握し、それに合わせた解決策を提示することが重要です。

・SaaSツール導入の推進などDX推進担当者 ・社員のモチベーションを上げたい人事担当者 ・適切な在庫管理に悩む製造業の経営者  

使用シーン

営業資料と一言でいっても、使用するシチュエーションはさまざまです。具体的な使用シーンには以下のようなものがあります。

・対面営業のために印刷して使用する ・オンラインミーティングの商談で投影する ・展示会やイベントなどで印刷して配布する ・WEBサイトのリード獲得のダウンロード資料として利用する

このように営業資料といっても、「目的」「ターゲット」「使用シーン」を明確にしたうえで作成しなければ、せっかく作ったのにうまく活用できないといった問題が発生します。

ターゲットの課題や期待する効果をどれだけ理解しているか、ターゲットの立場に立ってどれだけ考え抜けるかがポイントになるのです。

情報を集めてインプットする

自社の商品やサービスを理解してもらおうとすると、かなりの情報量になるでしょう。

まずは、商品の機能、特徴、メリット、強み、利用の流れ、問い合わせ先など、顧客が知りたいであろう情報をインプットします。

情報を整理してまとめる

商品やサービスの情報が集約できたら、商品やサービスの情報を取捨選択し、一番大事な点が伝わるように整理します。

営業資料の構成を考える

営業資料のストーリーである構成を作成します。

「自分たちが伝えたいこと」と「顧客が知りたいことは同じではない」ことを意識して、顧客が知りたい情報を、顧客が理解しやすい順に説明するようにします。

どのような商品やサービスでも作りやすい構成については後述します。

原稿とデザインを作成する

コンテンツが整理できたら、原稿・デザインを作成します。

原稿については、文字が多い時点で読んでもらえなくなりますから、情報量を絞ってポイントが伝わるようにします。

日頃営業している中で、顧客からよく聞かれる疑問や不安も資料の中でも解消できるとよいでしょう。

デザインについてはパッと見で伝わるかどうかを意識します。読む人が情報をスムーズに理解できるようなレイアウト、視線の流れを意識したデザインが重要です。

また、図版やイラストを活用すると、より視覚的に理解を促しやすくなります。

全体を見直して整える

デザイン・レイアウト、文章の誤字脱字、実際に印刷した際の色など、資料作成のメンバーで校正を行います。

その際、資料の目的と一致した内容になっているかどうかという視点を忘れずに見直すことが肝心です。

営業資料の代表的な構成例

どのような商品やサービスでも作りやすい構成は以下のとおりです。

表紙・タイトル

資料の内容が端的に伝わるタイトルをつけます。

会社紹介

会社名、設立年月日、代表者名、所在地、資本金、主要取引先などを記載します。対面営業で使うような場合は、冒頭でなく最後にまとめてもよいです。

背景

例えば労働人口の減少による人手不足など、社会構造が経営課題に影響している場合などは、社会的背景と顧客の経営課題を紐づけて説明することも有効です。

課題提起(よくある悩み、課題感)

商品やサービスに関連し、顧客が直面している課題を説明し、購入の動機づけを促します。

課題解決方法

提起した課題を商品やサービスによって解決できるということを説明します。

サービス概要

サービスの概要・特徴を簡単に説明します。

サービス詳細

商品やサービスの詳細を記載しますが、内容がシンプルであればサービス概要とまとめて1ページで紹介する場合もあります。

機能紹介

顧客が知りたい具体的な機能、強みや優位性を紹介します。

導入事例(効果、ケーススタディ)

導入事例はすでに商品やサービスを導入している顧客の目線で紹介するため、商品やサービスの具体的な魅力や導入にあたっての不安の解消などをリアルに感じてもらいやすいです。

また「この会社が導入しているなら…」と信頼と安心感を与えることができます。大手企業などの実名が掲載できるとより効果的でしょう。

料金プラン

複数の料金プランがある場合は、表などをつかって分かりやすくまとめます。

ご利用の流れ(利用手順)

問い合わせから契約までのフローを理解しやすいように、ステップごとに可視化します。

導入までに時間がかかるような商品やサービスの場合はスケジュール感も分かるように記載します。

よくある質問FAQ

顧客の疑問や不安をあらかじめ解消するコンテンツです。日頃顧客と接している営業担当が、よく質問されることをまとめて紹介します。

問い合わせ先

会社の電話番号やメールアドレス、担当部署名などを記載します。また問い合わせフォームのURLやQRコードを記載し、申し込みページや商品情報ページへの誘導を図ります。

営業資料の作成のポイント

顧客の興味と信頼を得て、より伝わりやすい営業資料にするためのポイントは以下のとおりです。

資料が独り歩きしても伝わる内容にする

資料が顧客の社内で共有されることを想定して、営業が口頭で補足説明しなくても内容が伝わるように意識します。商談後の社内稟議や決済において必要な情報が洩れていないか確認しましょう。

情報を詰め込みすぎない

商品やサービスの情報を盛り込んだほうが、顧客によく伝わるように考えがちですが、情報が多すぎると読んでもらえなくなり、結果として伝えたいことが伝わりません。

スライドを分ける、端的な見出しや文章を意識するなど大事なポイントが伝わるよう情報量を絞りましょう。

図解や画像を用いて視覚的に伝える

サービスの仕組みなどを説明するときは、概念図などの図解と簡単な説明文を組み合わせたりするのも効果的です。

文章で説明しようとせず、図解や画像、挿絵など、視覚的な表現を活用することで読み手の理解促進につながります。

・表組 ・図解 ・アイコンやイラスト ・データビジュアライゼーションやインフォグラフィック(データや情報の視覚化)
デザインのトンマナを統一する

サービスごとに資料にバラつきが出ないよう、カラーやフォントなどのルールを決めておきましょう。

コーポレートカラーなどに合わせたテーマカラーを決めておくことで、時間のかかる資料作成が効率化されると同時に、統一感が出てブランドを印象付けやすくする効果もあります。

テンプレートを統一する

質の高い営業資料を作るにはどうしても手間がかかるため、リソースが足りないという場合もあるでしょう。

品質と効率を両立させるためには、事前に共通のテンプレートを用意しておくことをおすすめします。共通のテンプレートを使って資料制作しておけば、複数の資料からスライドを抜き出したり組み合わせたりして使用シーンに合った営業資料が効率よく作れます。

用途を意識してフォーマットサイズを選ぶ

資料のサイズは、限られた紙面の見映えに影響します。

対面の商談時などに印刷して配布するなら「4:3」オンライン商談やディスプレイでの投影がメインであれば「16:9」が向いています。

展示会などの配布を想定するなら「A4縦」など、顧客の環境や用途に合わせた最適なフォーマットで作成しましょう。

営業資料は顧客の課題をどのように解決できるかがポイント

営業資料の作り方について解説してきました。

営業資料は顧客の抱えている課題を自社の商品やサービスがどのように解決できるかを、顧客が理解しやすい順番(ストーリー・構成)で伝えることが重要です。そのうえで、見やすく、分かりやすく、一貫性のあるデザインで企業イメージを印象づけるようにします。

商談後は、稟議の場で活用されることにもなる重要な資料です。独り歩きして営業の役目を果たすことにもなるということを意識して、受注につながる営業資料の作成に取り組んでみてください。

営業資料のサンプル

MoneyForwardクラウド BPO(マネーフォワード株式会社)

「UP-One」サービス紹介資料制作(宇部情報システム)
エコンテの営業資料制作実績

営業資料の作り方に困ったらエコンテにご相談ください

弊社エコンテは、「世の中のいいコトをわかりやすく伝える」をモットーに、企業の情報発信の支援行っています。営業資料制作においては、150冊を超える資料制作のノウハウを活かして、ただデザインの綺麗な資料を作るだけではなく、企業側の視点、読者側の視点の双方を考慮し、サービスや商品の価値が伝わる資料制作を得意としています。

「作りたいテーマはあるが、見せ方がわからない」「既存の資料をリニューアルして成果につなげたい」など営業資料に関するお悩みはぜひお気軽にご相談ください。

エコンテの営業資料・サービス制作に関する詳細はこちらから。

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Takahisa Tobe
エコンテの前身であるアイオイクスにてSEOコンサルタントとして約8年従事し、コンテンツマーケティング専業会社エコンテの設立に合わせて転籍。 エコンテではプロデューサーとして経験豊富なデジタルマーケティングの知見を活かしつつ、顧客の課題に応じたマーケティング支援を幅広く提供している。

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Takahisa Tobe
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