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ホワイトペーパーのダウンロードを促進させたい、ターゲットとなる読者に理解しやすい内容を伝えたい。そこでホワイトペーパーに求められる要素のひとつに、デザインのクオリティが挙げられます。デザインによってホワイトペーパーの成果や魅力に影響するのはもちろん、企業やサービスのイメージにも影響することが考えられます。

本記事では、150冊以上のホワイトペーパー制作実績を持つエコンテのデザイナーが、デザイン制作に必要なポイントや注意点を解説します。成果に直結するホワイトペーパー制作にお役立てください。

成果につながるホワイトペーパーとは?制作のポイントやメリットをわかりやすく解説

ホワイトペーパーの役割と目的

ホワイトペーパーは、BtoBマーケティングにおいて、見込み客の新規リードを獲得するためのダウンロードコンテンツとして使用されます。その種類はさまざまで、主に次のようなものが挙げられます。

・課題解決、ノウハウなどのお役立ち情報

・サービスや製品の導入事例集

・自社商品の基本紹介と導入までの入門ガイド

・調査レポート

・セミナーなどのイベントレポート

いずれのホワイトペーパーでも、サービスのターゲットになり得る見込み客が関心を持ちそうなテーマ選びや、ダウンロードページに表示するホワイトペーパーの表紙や内容の一部のデザインが重要になってきます。また、ダウンロードした後に期待値を満たすような読みやすい内容やデザインになっていることも大切です。

BtoBマーケティングについてもっと知りたい方やご相談がある方に

ホワイトペーパーのデザインの前に必要なこと

ホワイトペーパーのデザインに入る前に、「何のための、誰に向けてのホワイトペーパーで、どのように使用されるのか」という目的や使用用途を確認しておく必要があります。

ホワイトペーパーの制作の流れを把握する

まず、ホワイトペーパーの制作の流れを把握しておきましょう。ホワイトペーパーの制作は、大きく分けて3段階になります。

1.制作の目的、ターゲット、使用用途を明確にする

2.情報を整理して構成案を作成する

3.原稿やデザインを制作する

フォント・カラー選びなど、デザインの雰囲気を決める要素(デザイントーン)の決定は、ホワイトペーパーの目的・ターゲット・使用用途・情報構成に紐づいて行われます。制作の流れを把握して、ホワイトペーパーのデザイン制作には何が必要なのか押さえておく必要があります。

デザインに必要な情報を揃える

デザインに必要な要素を具体的に見ていきましょう。

■ 使用用途

■ 納品形式

■ サイズ

■ デザインガイドライン

■ 構成案・ページ数

使用用途

使用用途は、デザイン作業の前提となる重要な要素です。たとえば、Web上で閲覧されるものなのか、印刷をして営業担当者が顧客の前で説明する資料として使われるのかなど。ホワイトペーパーの使い方によって、デザインの進め方も変わってきます。

・Web閲覧の場合

読み手自身が好みのディスプレイに調整することができ、拡大縮小も容易です。よって、ホワイトペーパーのデザイン作業では、文字サイズはそこまで追求する必要がないケースもあります。

・印刷物で閲覧される場合

社内のプリンターで印刷されるのか、印刷会社に発注するのかで、カラーモード (RGB、CMYK)が異なったり、印刷所で印刷する場合は裁断することを考慮したトンボが必要だったり、仕様も異なってきます。

納品形式

納品形式によっても使用できるフォントが異なるケースなどがあり、デザイン条件が変わってきます。どのような納品形式(例:.pdf/.ai/.ppt など)なのか明確にしておくことも重要です。

関係者で容易に改訂できるようホワイトペーパーとして、汎用性の高いPowerPointやGoogleスライドで制作する場合、修正したい場所を選択しやすくする、フォーマット化を図るなど、デザイン作業での工夫が必要になります。

サイズ

サイズを明確にしておくことも重要です。たとえば、PowerPointのデフォルトのスライドサイズ比率は16:9と4:3の2種類があり、かつサイズも指定できます。使用するデバイスや媒体に合わせて適した縦横比を選ぶことが重要です。

デザインガイドライン

デザインガイドラインとは、デザインに関する(色・文字・レイアウトなどの)ルールを整理したものです。このデザインガイドラインがあれば確認しておきましょう。外注する場合は制作会社に共有しておくことが必要です。

構成案・ページ数

構成案は、ホワイトペーパーに載せたい情報、資料を精査、整理したものです。必要な図版やイメージ画像などもピックアップしながら、掲載情報をページに落とし込んでいきます。また、構成案を作成するとページ数の想定ができます。

ホワイトペーパーのデザインで押さえておきたい3つのポイント

ここまで紹介したデザインの前提となる要素を踏まえつつ、実際のデザイン作業におけるポイントを紹介します。

1.デザインに統一感を持たせる

2.情報量やバランス・メリハリを考慮する

3.図表・イラストを使う

1.デザインに統一感を持たせる

フォント、カラー、イラストを含めたデザイントーンは、自社のデザインガイドラインに準拠します。ルールに添って制作することで、デザインは自然と統一されます。既存のホワイトペーパーがあれば、そのデザイントーンに添って作成するのも方法のひとつです。

例)既存のホワイトペーパーのデザイントーンに添って作成

ただし、これまでとは異なる目的、ターゲット・使用用途であるホワイトペーパーの場合、既存のデザイントーンがあっているかどうか?検討することも必要です。自社で客観的に検討することが難しい場合、プロのデザイナーを抱える制作会社に相談するのもおすすめです。

2.情報量やバランス・メリハリを考慮する

構成案作成の段階で、情報量は精査されますが、実際のデザイン作業に落とし込むと情報量が多く、何を伝えたいのか伝わりにくくなってしまうケースもあります。そこで、「情報量やバランス」「メリハリ」を考慮する必要があります。

情報量やバランス

情報量やバランスを調整するためには、デザイナー目線から見た伝わりやすい情報量、余白の取り方、読みやすい文字の大きさなど検討することが大切です。特に、情報を取捨選択する場合には、発注者(営業担当やディレクターなど)とデザイナーとの間でのすり合わせが必要になります。

各ページの情報量が均等で、挿入する図版点数もある程度統一されているなどバランスが取れている場合、フォーマット化も可能となります。どこに見出しがあるのか、説明があるのか、図版があるのか、規則性があることで、読み手にとってもページ展開がわかりやすく、理解度も高まりやすくなります。

メリハリ

ただ、場面転換やもっとも伝えたいことを目立たせたい場合は、これまでの流れと違うテンプレートを活用するのも効果的です。興味がない読み手は数秒しか読んでくれないケースもあるので、要点が目に入るようにメリハリを意識することもデザイン手法のひとつです。

基本、誰でも読みやすいように、視認性を担保できるような文字サイズを選択することが推奨されますが、一番伝えたいメッセージはメリハリのあるフォントサイズやカラーを使用するのもおすすめです。

例)左:場面転換のデザイン/右: 1ページ内で情報量を抑えたデザイン

3.図表・イラストを使う

ホワイトペーパーでは、図表、イラストを活用して読みやすく工夫することもデザインに求められます。文章ばかりでは読みづらくなり、読み手が離れてしまうことも予想されます。

構成案の内容を確認して、デザイナーの立場から、わかりやすく伝えるためには、どこにどのような手法を用いたらよいのか検討します。たとえば、円グラフにした方がわかりやすい、文章の内容を想起させるようなイメージ画像を挿入するなど、視覚化できる要素・手法はさまざまです。

図表やイラストは、内容が理解しやすくなるだけでなく、読み手にとっては息継ぎにもなります。情報を押し付けすぎず、次のページに手を進めてもらうための手法として効果的です。

例)図表やイラストを使う

ホワイトペーパーのデザインにおける注意点

ホワイトページのデザイン制作における3つのポイントを紹介しましたが、この他にも、ホワイトペーパーのデザインにおける注意点があります。

デザイナーに丸投げしない

制作目的やターゲット、使用用途を明確にすること、構成案を作成することが、デザインの前提であることを挙げましたが、この工程が精査されず不十分なままデザイナーに丸投げされるケースもあります。

ホワイトペーパー完成が不可能ということはありませんが、実際に手を動かすデザイナーの負担や、不明点確認のための関係者間でのやり取りが増え、工数もコストもかかってしまいます。また、ターゲットに届きにくく、役割を果たせないホワイトペーパーになってしまう可能性があります。

担当者(ディレクター)とデザイナー間の役割分担を行い、構成案やデザインを精査するために、すり合わせを重ね、デザインの方向性を決めていくことが大切です。

適切な解像度の画像を使用する

使用したい画像の解像度が低すぎると、見た目が悪くホワイトペーパーのクオリティに影響します。逆に、逆に高すぎても容量が増えすぎてしまい印象が悪くなります。ホワイトペーパーは会社やサービスのイメージにもつながるため、適切な解像度の画像を使用することが大切です。

デザインを主役にしない

ホワイトペーパーの主役はあくまでも「情報」です。デザインに凝るあまりに情報が伝わりづらくなってしまっては本末転倒です。デザインは情報を伝えやすくするための手段として考えることが大切です。

ホワイトペーパーのデザインツール

主な、ホワイトペーパーの作成ツールをご紹介します。

Microsoft PowerPoint(マイクロソフト パワーポイント)

PowerPointは、Microsoft社が提供するプレゼンテーションソフトです。営業用の資料を作る際に、使う方も多いでしょう。簡単な操作で文章や図形、グラフが挿入でき、テーマの設定で全体のカラーを統一できます。ホワイトペーパー用のデザインテンプレートもさまざまなサイトで公開されているので、デザインの専門知識がなくても手軽にホワイトペーパーを作成できるでしょう。

Googleスライド

Google スライドは、Google社が提供しているプレゼンテーション作成アプリケーションです。Googleアカウントがあれば、WindowsやMacなどのOSを問わず無料で利用できます。ブラウザ上でホワイトペーパーの作成を行うことができ、複数のユーザーで同時編集することも可能。オフラインでの閲覧、編集にも対応しています。また、編集後の Googleスライド ファイルを PowerPoint や PDF、画像に変換することも可能です。

Keynote(キーノート)

Keynoteは、Apple社が提供するプレゼンテーションソフトです。機能自体はシンプルですが、図形(アイコン)の種類が豊富で、アニメーション効果や画面切り替え効果が多く搭載されています。Mac以外にもiPadなどのタブレットでも操作しやすく、iPhoneをリモコンとして使用し、スライドをめくる操作もできます。Windows端末で使用する際は、ブラウザ版iCloudを使えば、Keynoteの操作が可能になります(iCloudを利用するにはApple IDの取得が必要)。

Canva(キャンバ)

Canvaは、オーストラリアのCanva Pty, Ltd,がリリースしたグラフィックデザインツール。日本語版は2017年にリリースされました。オンライン上で直感的に操作できるのが魅力で、デザイン系のソフトをまったく使ったことがない方にも利用されています。無料版と有料版がありますが、無料版でも、プレゼンテーション用、チラシや名刺用、SNS投稿用など、テンプレートが豊富にあります。

Adobe Illustrator(アドビ イラストレーター)

プロのデザイナーも使うことの多いグラフィックツールが、Adobe Illustratorです。さまざまな図形やロゴの作成ができる機能が豊富に揃っており、デザイン性の高いホワイトペーパーを作成可能でしょう。操作の難易度がやや高めなので、デザイン上級者向けといえます。

外注という選択肢も

自社のノウハウでは心配だったり、人手が足りなかったりする場合、またクオリティの高いホワイトペーパーを制作したい場合、外注でコンテンツ化するノウハウを持っている制作会社に依頼するのも方法のひとつです。

自社では当たり前だと思っていたノウハウや情報などの魅力をヒアリングから引き出し、情報整理、効果的な表現手法が豊富で、マーケティング効果が高いホワイトペーパーが期待できます。

またホワイトペーパー制作後のサイト集客やダウンロード状況の分析なども欠かせません。マーケティング施策も相談したい場合は、コンテンツマーケティング支援を行っている制作会社への依頼を検討しましょう。

ホワイトペーパー制作のご相談は、豊富な制作実績のエコンテへ

エコンテは過去150冊以上のホワイトペーパーを制作しているマーケティング支援と制作・デザインの会社です。インフォグラフィックのノウハウを活かした伝わりやすいデザイン、マーケティングのノウハウを活かした成果に繋がるホワイトペーパーの制作を提供しております。

ホワイトペーパーの制作はもちろん、BtoBマーケティングのコンテンツ制作でお困りのことがありましたら、是非お気軽にご相談ください。

エコンテ事例の紹介

エコンテにてデザイン制作を行ったホワイトペーパーの事例を紹介します。

サービス紹介資料「3分で分かるBacklog」

株式会社ヌーラボが提供するプロジェクト管理ツール「Backlog」のサービス紹介資料を作成しました。

「3分で分かるBacklog」
「楽楽販売 ラクラク導入ブック」ホワイトペーパー制作

ラクス様の「楽楽販売」を導入された企業向けに、スムーズに運用を始めてもらうための導入ガイドブックを制作しました。

「楽楽販売 ラクラク導入ブック」
マネーフォワード ダウンロード資料「働き方改革WP制作」

MoneyForward様が提供している「MoneyForwardクラウド給与」「MoneyForwardクラウド勤怠」を紹介する、展示会配布用のホワイトペーパーを制作しました。

「働き方改革WP制作」
イガラシ
専門学校を卒業後、いくつかの会社を渡りながら、グラフィック・広告・求人・携帯Web等のデザインを務める。イラストレーションや漫画も描く。「情報の視覚化」の奥深さに惹かれ、2012年よりインフォグラフィックの制作に携わる。現在はコンテンツデザインのクオリティチェック等、ディレクション面も担当。 いつまでも子供心とユーモアを忘れずに。読んでいて楽しいグラフィックデザインを目指しています。インフォグラフィックに関わると「この世は、なんて面白い情報に溢れているんだろう」と気付きます。デザイナーの皆さんには、型にとらわれず、どんどんチャレンジして貰いたい分野です。

Author

イガラシ
専門学校を卒業後、いくつかの会社を渡りながら、グラフィック・広告・求人・携帯Web等のデザインを務める。イラストレーショ...

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